ホーム
導入事例
導入事例詳細

導入事例

2011/10/18

港区中学校保健体育研究部会 タグラグビー指導者研修会レポート

レポート写真1

平成23年10月7日(金)、港区・港区立三田中学校の体育館を会場として、タグラグビー指導者研修会が開催されました。本会は、港区中学校保健体育研究部会内にて、区内中学校保健体育教員を対象に、(財)日本ラグビーフットボール協会の定める、「タグラグビーティチャー」とされる指導知識を習得頂く事を目的に開催されました。
区立港南中学校の渡辺校長先生をはじめ、12名の先生方にご参加いただきました。
講師には、東京学芸大学教育学部 健康・スポーツ科学講座 准教授 鈴木 秀人先生をお招きいたしました。花園出場経験のある講座生をお連れいただき、実技面からもアシストしていただきました。

初めてタグラグビーを体験される先生が半数いらっしゃるということで、実技指導の前に、協会発行の「みんなでトライ!ガイドブック」を参照し、タグラグビーの魅力、基本ルール、装備、安全性等についてご理解いただきました。

レポート写真2

実技研修では、タグラグビーの動きを取り入れた、ウォーミングアップとして、

  • 手つなぎタグ取り
  • サークルパス競争
  • 1対1トライ合戦

等のメニューが実施され、早速の対戦形式メニューに、心も身体もかなりヒートアップしている様子でした。その熱気をそのままに、4対4のゲームを通して指導ポイントを学んで頂きました。最初の指導ポイントはボディコンタクトしないこと。次の指導ポイントは、普段は運動が苦手、ボールさばきが苦手、という理由で積極的に参加できない生徒が楽しめる仕掛けでした。どちらも、タグラグビーの特徴の一つです。「ボールを持って走れる数少ないスポーツ」の利点を生かし、いくつかのポイントをご紹介いただきました。

  • 初期の指導はパスよりランを推奨
  • セットプレーでは、最初のパスの受け手を運動が苦手な生徒にする
  • ノックオンを反則としない
  • 攻守交代の「タグの回数」を増やす

レポート写真3

後半は、3回目以降の授業から課題になる、「オフサイド」、についてわかりやすくスローモーションで解説いただきました。頭ではしっかり理解いただいた様でしたが、ゲームに戻ると、思わず最初のパスに手が出て反則という、苦笑いのシーンが何度か見られました。
最後に、小学校高学年や、中学生の用にレベルが高くなってきた時の、ポイントを解説いただきました。

  • 攻守交代の「タグの回数」を3回程度にする
  • ノックオン、スローフォワード、オーバーステップ等の反則で攻守交代
  • クロスパス、飛ばしパスなどを教える
  • 守り方の作戦を考えさせる

レポート写真4

レポート写真5

以上の、ポイントをふまえ、5対5のゲームをすると、見事にクロスパスが決まったり、日本代表顔負けのラインディフェンスが見られるなど、非常に幅の広い展開が見られました。先生方も肩で息をしながらも、臨機応変に瞬時の判断をしたり、チームプレーを考えたりという所を、実体験していただきました。そのなかで、タグラグビーの、運動量の豊富さと、適材適所で皆が活躍できる事、チームワーク等、タグラグビーの指導の中での可能性の広がりを感じて頂けた事と思います。
余談ではありますが、女子の日本代表にスカウトしたいような素晴らしいプレーをされた先生もいらっしゃって、レベルの高い実技研修でした。

最後に、協会発行の「タグラグビーティチャーテキスト」を参照し、「陣地取り型スポーツ」であるタグラグビーの教育的価値について、鈴木准教授より講話をいただきました。先生方も実体験の後ということもあり、大きく頷きながら聞かれている様子が印象的でした。短時間ではありましたが、中身の濃い内容で研修会終了となりました。

ご指導、ご参加下さった先生方、また、すべての関係者の皆様には改めましてこの場をお借りしまして、御礼申し上げます。ありがとうございました。

報告:金子 敦

導入事例一覧へ